日本人が簡単に泣いてしまう、イケメン映画とは相反する素晴らしい映画です。
グラン・トリノ
ジャンル | ドラマ, 外国映画 |
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監督 | クリント・イーストウッド |
主演 | クリント・イーストウッド, ビー・バン, アーニー・ハー, クリストファー・カーリー |
提供 | Warner Bros. Entertainment Inc. |
レビュー
映画というのはこうあるべきですよね。
まさに、古臭さが漂うすごい、昔ながらの雰囲気を感じますが、それがすごい面白いのです。
多くは語らず、背中や行動で語るこの映画は、見ていて引き込まれてしまいます。
渋いクリント・イーストウッドのキャラクターは見事にマッチしていて、かっこよい昭和の頑固親父がまさに現れています。
しかし、映画内では家族からは嫌われてしまっている感じが現代という時代を表していますね。
これが本当に昭和の時代であれば、家族に慕われ、家族を守る立ち位置でしょうが、そういった理想の過去はもはや存在していません。
しかし、当時の考えから行き方を変えられない、爺は死ぬまでその生き方で生涯を遂げるのです。
一つの信念を常に持ち続ける、一つの頑固という考えの理想でもあり、失敗でもあります。
かっこいいと思いながらも、こうなりたいわけではない、けれど尊敬できる。
そんな、相反する感情をこの映画、そしてクリント・イーストウッドに抱いてしまいます。
もしボクが、昭和に生まれていたのであれば、彼のような人物に憧れているのは間違いありません。